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[歴史背景] 鍼灸は、約5000年前に中国で発祥し、2000年前の漢の時代に黄帝内経という書物にまとめられました。日本では、飛鳥、奈良時代(7世紀)頃に中国から伝えられ、この書物は現在でも東洋医学を学ぶ上での指標とされています。 この書物の中に貴族階級、王族の方々を治療するにあたり、四肢の肘下、膝下のみを使って診断し、治療する方法が書かれてあります。当時は、いつ暗殺があるか分からない時代ですから、高身分にある方は、姿をできるだけ知られないようにする必要があったのです。王族を治療するために、その当時の技術、知識を結集し、洗練された技術が経絡治療の元になったと言われています。 中国では王朝が変るたびに、前王朝の文化、書物が焼かれていました。黄帝内経もしかりです。日本では、過去の文化を重んじる風潮がありましたので、写本が今でも残っているそうです。その写本を元に、経絡治療は日本独特の鍼灸技術として、生み出されていきました。 [内容] 経絡治療は、この病気にはこの経穴という病名治療とは異なります。望・聞・問・切の四診法によって病の本質となる証を導き出し、体全体の気(エネルギー)のバランス調整をはかる治療法です。 東洋医学における病気とは、体の隅々にまで流れている経絡(エネルギーの通る道)のアンバランスから起こるとされています。このアンバランスを鍼や灸を使って調整し、エネルギーを五臓六腑まで行き渡らせることを目的にします。気が動けば血が動き、血が動けば全身が動きます。 経絡治療では、それぞれの症状に対して直接治療を行うのではなく、その症状の原因となったエネルギーの滞りを調整し生命力を強化します。 その結果、様々な症状が消失したり和らげることができるのです。 |
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